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【農機のあるあるトラブル】第3話:エンジンがかからない その2 安全スイッチの調整が必要です

長野・松澤努

 ふだん農機具を使っていて、ヒヤリとした体験はありませんか?農機は農家の手足ともいえる大事な道具。安全に、快適に、長く使いたいですよね。現代農業2019年から2年間にわたって連載され、好評だった「農機のあるあるトラブル」全17回分を、毎週一話ずつ期間限定で公開していきます。

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クラッチが「切」でも安全装置が作動?

 最近の小型農業機械(管理機、耕耘機、田植え機、モア、乗用モア、バインダーなど)には「安全装置」が付いています。これはエンジンを始動させた際、急に動き出さないためのものです。安全装置のスイッチは、クラッチレバーや作業レバー、ギア変速レバーなどに設けられ、レバーなどを「切」=「ニュートラル」状態にしないと、安全装置が作動したままでエンジンはかかりません。

 ところが長年にわたり使い込まれた機械だと、レバーが「切」の状態にもかかわらず、エンジンが始動しないことがあります。例えば、ワイヤーが伸びて安全スイッチを押せていなかったり(押すと安全装置が解除される機種が多い)、安全スイッチ自体がずれて押せていないこともあります。

 対応としては、まずはレバーなどが「切」=「ニュートラル」の状態かを確認します。それでも始動しなければ、安全装置を疑ってみましょう。

安全装置の作動状況を確認しよう

 まずクラッチレバーの元などに付いている安全スイッチのタイプを、カバーを外して確認します。

 次に作動の確認です。主クラッチレバー、作業レバーなどを「切」の状態にした際、安全スイッチが確実に押されているかを見ます。またレバーを入・切した時に、安全スイッチからカチカチと音がするかを確認します。ちゃんと押されていない、あるいはカチカチ音がしなければ調整が必要です。

 安全スイッチがクラッチレバーなどに直接取り付けられている機種(図1)は、スイッチを留めているネジを緩めて位置を微調整し、スイッチに動作が伝わるようにします。レバーからワイヤーなどを通じて安全スイッチを押す仕組みの機種の場合(図2)は、ワイヤーが伸びている可能性があるので、ワイヤーに付いているネジを回して長さを調整してスイッチに当たるようにします。

*機種によっては、上の図と反対に、安全スイッチが押された状態になるとエンジンが始動しないものがある。購入するとき農機具屋さんに確認しましょう *安全装置を取り外して配線を直結している方もいるが、クラッチが「入」でもエンジンが始動したり、急に動き出して巻き込まれる可能性がある。危険なのでやめましょう

安全スイッチのしくみ

 クラッチを切ると安全スイッチが押されて安全装置が解除され、エンジンがかかる状態になる。安全スイッチがずれていたりワイヤーが伸びていると、クラッチレバーなどを「切」にしてもスイッチが押されず、安全装置が作動したままでエンジンがかからない。

*月刊『現代農業』2019年4月号(原題:エンジンがかからない その2 安全スイッチの調整が必要です)より。情報は掲載時のものです。

【農機のあるあるトラブル】公開予定

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