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【農機のあるあるトラブル】第13話:刈り払い機のエンジンがかからない

ふだん農機具を使っていて、ヒヤリとした体験はありませんか?農機は農家の手足ともいえる大事な道具。安全に、快適に、長く使いたいですよね。現代農業2019年から2年間にわたって連載され、好評だった「農機のあるあるトラブル」全17回分を、毎週一話ずつ期間限定で公開していきます。

農業情報サイト「ルーラル電子図書館」の個人会員の方は、こちらから全17話をまとめてお読みいただけます。

シーズン初めは機械も人間も要点検

栃木県・川上 宏

▼燃料を入れっぱなしでホースが腐食

 久しぶりに草刈りしようとしたら、エンジンがかからない。点検すると、燃料ホース(ゴムチューブ)がトロトロに腐食していました。うっかり燃料を入れたままにしたせいです。その後は、使い終わったら毎回燃料を抜いてタンクを空にするように、草刈り隊仲間にもアドバイスしています。

▼違う種類の燃料を似た容器に入れて間違えた

 自分で作った混合燃料とガソリンを現地に持っていった時のこと。それぞれ同様の容器に入れたため仲間が間違い、誤った燃料を投入してエンジンが修理不可能になったことも。作業前に点検すればカネの節約にも大いに役立ちます。

▼マフラーにハチが営巣

 仲間から「何をしてもエンジンがかからない」との連絡。あちこち見ると、なんとマフラーにツチバチが卵を産み付けて土で塞いでいました。ドライバーで穴をあけただけで解決したので喜ばれました。

▼燃料キャップを紛失

 燃料を入れた後、キャップをしっかり閉めないまま作業して紛失。体が燃料で濡れてから気付いたこともあります。基本的なことなのに、とくに久しぶりだと体がルーチンを忘れがち。

 慣れた作業のつもりでも、人間は案外忘れやすいものです。取り扱い説明書を時々読み返せば、点検項目を思い出せたり、うっかりミスを減らせます。機械を長持ちさせて気持ちよく使えることにもつながるので、私は取り出しやすい所に保管しています。

ピストンリングが壊れた

秋田県・佐藤武秀

 エンジンがかからないので分解してみると、ピストンリング(ピストンにはまっている2本の輪。エンジンの圧縮を高め始動、爆発をよくするための部品)が2本とも、完全に破損していたことがありました。油分はほとんど残っていませんでした。

 長く使うと磨耗することはあるようですが、まだ5年目の刈り払い機なのに……。ハードな使い方をしていたからなのか、エンジンに負担をかけすぎていたようです。この時は結局、部品を探したら二つで1万3000円! 安い刈り払い機なら購入可能な値段だったので修理を断念しました。

 長野県高森町の農機具屋・松澤努さんによると、ピストンリングの破損で考えられる原因はおもに二つ。

 一つは「ガソリンを入れた」「混合燃料が薄い」。2サイクルエンジンには混合燃料。またガソリンと2サイクルオイルを混合するとき、規定よりオイルが少ないとエンジンが焼きついて、ピストンリングに負荷がかかる。

 もう一つは「冷却ファンの詰まり」。断ち切られた草や埃がファンの空気取り入れ口に詰まり、エンジンが冷却されずに焼きつくことによるもの。とくにナイロンカッター使用の場合に多いそうだ。

*月刊『現代農業』2020年7月号(原題:刈り払い機のエンジンがかからない)より。情報は掲載時のものです。

【農機のあるあるトラブル】公開予定

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