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【9/5発売!現代農業別冊『農家が教える 鉄のミネラル力』より】第3回 山で、畑で、田んぼで タンニン鉄をつくる

大阪・工藤康博さん、福島・月田禮次郎さん、京都・中村光宏さん

 肥料・資材の値上がりが止まりません。そこで、生育促進、食味向上、さらには地力アップに期待できるという鉄活用について、別冊現代農業『農家が教える鉄のミネラル力』として9/5に緊急出版しました。この連載では、本書の読みどころを週1回(全5回)お届けしていきます。

植物のもつタンニンと鉄を反応させてつくる、タンニン鉄。土にかけると植物が元気に。各地の農家が自分なりの作り方・使い方に挑戦中!

未熟な青柿(奥から甘柿と豆柿)にはタンニンが豊富(伊藤雄大撮影、以下I)

身近にいろいろタンニン素材

クリの新葉にも豊富

福島の月田禮次郎さんはクリの新葉からタンニン鉄をつくる。軟らかい新葉には虫害を防ぐためのタンニンが豊富。葉っぱを木槌で叩いて傷つけてから、水の中で鉄に反応させる(倉持正実撮影、以下K)
クリの葉。クリタマバチの虫こぶ(中央)にもタンニンがたっぷり(K)

豆柿を求めて山へ

大阪の工藤康博さんはかつて柿渋作りに使われた豆柿をとりに、近所の山へ向かった(I)
山でとった未熟な豆柿。強烈な渋み(タンニン)がある。これを潰して発酵させた液が柿渋で、番傘や漁網に重ね塗りして防水・防腐効果を高めた(I)
大阪の工藤さんが作った青柿のタンニン鉄。潰した青柿を水で薄めて鉄を反応させた。タンニンが強力なためか、たった3時間で真っ黒な液体に(I)

田んぼでもタンニン鉄

京都の中村光宏さんは、タンニン素材として茶業組合から粉末状のクズ茶をもらってきて、田んぼにタンニン鉄を流し込む(田中康弘撮影、以下T)
まず、洗濯袋に粉末のクズ茶とロータリ爪を入れて、「鉄ミネラルのティーバッグ」を用意する(T)
水口に「鉄ミネラルのティーバッグ」を設置して水を流し入れる。モヤモヤと黒いタンニン鉄が広がっている(T)
タンニン鉄が効くと藻や浮き草が一面に生える。これらにはシアノバクテリアと呼ばれるチッソ固定のできるラン藻類も共生していると考えられる。土中には同じくチッソ固定のできる鉄還元細菌も増えるはず(T)
8月5日(出穂20日前)。周囲の田んぼはチッソ切れで葉色が醒めてきているが、タンニン鉄の田んぼは無施肥なのに青々。シアノバクテリアの働きによるものか?(中村光宏撮影)
自家製のもち米によるもち屋を経営する中村さん。タンニン鉄栽培のもち米からは、雑味がなく、キメが細かくてのどごしのよいもちができる(T)

*月刊『現代農業』2020 年10月号(原題:山で、畑で、田んぼでタンニン鉄をつくる)より。情報は掲載時のものです。

【鉄のミネラル力】公開予定

\9月5日発売!/鉄の効用やタンニン鉄の作り方、使い方がよく分かる新刊が出ました。

別冊現代農業2022年10月号

農家が教える 鉄のミネラル力

農文協 編

定価1,760円 (税込) B5 148ページ

タンニン鉄で野菜の生育促進やおいしさアップ、純鉄粉でイネの根腐れ防止や海の浄化など、鉄の効用や作り方、使い方を大公開。

*こちらからご購入いただけます。

 

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