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【虫虫ワンダーランド】アブラムシ その① 2週間で500匹の大家族!? 

大中洋子(絵)・木村裕(監修)

「現代農業」に2013年から18回にわたり連載した大人気コーナー「虫虫ワンダーランド」。描き下ろしの漫画が加わり、「まんがでわかる 畑の虫」として待望の書籍化が決定いたしました。それを記念して、現代農業WEBでは週1回全18回にわたり期間限定で本の一部をお届けします。

農業情報サイト「ルーラル電子図書館」個人会員の方は、全18話を【閲覧期限無し・まとめて】お読みいただけます。

虫虫ワンダーランド 特集ページ

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アブラムシの成虫の特徴

 アブラムシの成虫と幼虫は仲よく植物の新芽や葉裏に集まって、数十~数百匹からなる集団をつくり汁を吸います。通常は女ばかりの女系家族。甲斐性のない男性はおらず、メスのみで繁殖します。しかもメス成虫は卵ではなくて、幼虫を産みます。幼虫は三回の脱皮を経て早くも七~一〇日後には新成虫となります。

2週間で500匹の大家族へ!

アブラムシのメスは毎日2~3匹の幼虫を産み、2週間で約500匹の大家族になる

 成虫は毎日二~三匹の幼虫を産むので、一匹の虫がいると二週間後には五〇〇匹前後の大家族となります。

羽が生えてお引っ越し

アブラムシはすみかや食べ物が少なくなると、翅のある成虫が現れて引越しをする

 すみかが手狭になった時、また快適なすみかと食べ物を提供してくれた植物の勢いが衰えてきた時には、羽のある成虫が現われて、引っ越してゆきます。

木枯らしが吹くと…交尾して越冬卵をつくる

アブラムシでは暖地ではメスが幼虫を直接産み繁殖をし、寒地ではオスと交配をして卵を産んで越冬をする

 春~秋、おおいに栄えていたアブラムシ一家も、木枯らしの風音が聞こえるようになると、慌てて樹木に移動して、そこでオス成虫を産みます。交尾によって受精した卵は極寒期を乗り切る越冬能力を持つからです。ただ最近は、暖冬が続いていることもあり、暖地では繁殖を繰り返しながら越冬する虫も増えています。みんなそうなるとオスは不要となります。

*月刊『現代農業』2013年1月号原題:アブラムシその(1)より。情報は掲載時のものです。

\【11/25発売!】現代農業の人気連載「虫虫ワンダーランド」が待望の書籍化!/

まんがでわかる 畑の虫

木村裕 監修 大中洋子 絵
定価1,540円 (税込)
ISBNコード:9784540191244

楽しいまんがで、畑の虫たちの形態・分類から、おもしろ生態、かしこい防ぎ方までよくわかる。

■読みどころ その①

見て楽しい、世界が広がる、畑の害虫にスポットをあてたまったく新しい害虫の本!

■読みどころ その②

虫の基本的な特徴に加え、農薬を使うor使わない防除の仕方、天敵や発生予防策など、実践に活かせる専門的な解説つき!

■読みどころ その③

『現代農業』に2013年から18回にわたり連載した「虫虫ワンダーランド」に描き下ろしの漫画を加え、全27種を収録!

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