大中洋子(絵)・木村裕(監修)
「現代農業」に2013年から18回にわたり連載した大人気コーナー「虫虫ワンダーランド」。描き下ろしの漫画が加わり、「まんがでわかる 畑の虫」として待望の書籍化が決定いたしました。それを記念して、現代農業WEBでは週1回全18回にわたり期間限定で本の一部をお届けします。

ナメクジは、湿った環境が大好きで乾燥は苦手です。それゆえ活動はもっぱら夜間。昼間は落ち葉、植木鉢、石の下に潜んでいます。しとしと雨が降ると昼間からうかれて活動します。豪雨より、雨上がりにする散歩と食事が好きみたいです。
主食は植物で、腐りかけの葉や落ち葉、ゴミも大好き。イチゴやレタスなどの野菜をよく食べ、時には肉も食べています。
もっとも近い親戚はカタツムリです。しかし、カタツムリの殻を取ればナメクジになるわけではありません。無理やり剥がせば死んでしまいます。
寒さには非常に強く氷点下でも平気。暑さにもかなり耐えられ、私たちの我慢の限界と同じくらいです。ただ、近年の夏の高温乾燥には悲鳴をあげています。
雌雄同体の体が秋に成体となり、晩秋または早春の湿った土の中に一回で数個~三〇個程度の卵をまとめて産みます。一匹が最終的に約三〇〇個もの卵を産みます。孵化のピークは四月頃で、この頃から子ナメクジが多く見られます。寿命は約一年です。
ナメクジの産卵

生殖孔と陰茎は頭の右側にあり、2匹が頭をくっつけて交尾します。雌雄同体なので自家受精するナメクジもいます。
頭から産卵します。秋に性成熟してから一生で約300個卵を産みます。
粘液の道を歩く

皮膚が軟らかく摩擦に弱いので、体の前方から粘液を出しながら滑るように歩きます。
孵化のピークは4月

孵化までにかかる時間は気温で変わります。5度120日、10度40日、15~22.5度20日。結果、いろんな時期に産まれた卵の孵化が4月に集中!
*月刊『現代農業』2014年8月号原題:ナメクジより。情報は掲載時のものです。
【虫虫ワンダーランド】公開予定
- アブラムシその(1) 11月29日
- アブラムシその(2)【全文公開終了】 12月6日
- ニジュウヤホシテントウ【全文公開終了】 12月13日
- 益虫テントウムシ【全文公開終了】 12月20日
- ウリハムシ 12月27日【全文公開終了】
- ハダニ 1月3日【全文公開終了】
- キスジノミハムシ 1月10日【全文公開終了】
- ダイズにつくカメムシ 1月17日【全文公開終了】
- コガネムシ 1月24日【全文公開終了】
- アザミウマ 1月31日【全文公開終了】
- コナジラミ 2月7日【全文公開終了】
- アオムシ 2月14日
- ハモグリバエ 2月21日
- アワノメイガ 3月7日
- ナメクジ 3月14日
- ハイマダラノメイガ 3月21日
- ヨトウガ 3月28日
- ネコブセンチュウ 4月4日
\【11/25発売!】現代農業の人気連載「虫虫ワンダーランド」が待望の書籍化!/
まんがでわかる 畑の虫
木村裕 監修 大中洋子 絵
定価1,540円 (税込)
ISBNコード:9784540191244
楽しいまんがで、畑の虫たちの形態・分類から、おもしろ生態、かしこい防ぎ方までよくわかる。
■読みどころ その①
見て楽しい、世界が広がる、畑の害虫にスポットをあてたまったく新しい害虫の本!
■読みどころ その②
虫の基本的な特徴に加え、農薬を使うor使わない防除の仕方、天敵や発生予防策など、実践に活かせる専門的な解説つき!
■読みどころ その③
『現代農業』に2013年から18回にわたり連載した「虫虫ワンダーランド」に描き下ろしの漫画を加え、全27種を収録!
農業情報サイト「ルーラル電子図書館」個人会員の方は、全18話を【閲覧期限無し・まとめて】お読みいただけます。
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