2023年 1月号 1月号の読みどころ案内 2022-12-02 第1特集 ムダ耕やめた! 時代は浅耕・不耕起へ 浅く耕す、と書いて「せんこう」と読みます。そして、不耕起と書いて「ふこうき」。現代農業ではこれまでもいろんな事例を紹介してきましたが、どこか普通じゃない、飛び抜けた、突き抜けた技術という感じがしてきました。ところが、もはや浅耕や不耕起がスタンダードな時代がきそう、そんな予感のする特集になりました。 「浅耕」のメリット まず、イネ、ムギ、ダイズで浅耕を長年実践してきた農家が登場。みな、口を揃えて「排水がよくなり、経費も減って、機械にも作業者の体にもムリがかからない」といいます。それらに加えて、耕されていない土層の地力が温存されて、小麦が理想的な生育コースをたどって収量・タンパク値ともにアップしたり、有機物の消耗が少なく地力が温存される。土壌からのCO2排出量も少なく、環境保全につながるといった効果があるようです。 そもそも「耕す」とは? そもそも我々はなぜ耕してきたんだろう? 「耕すことのメリット、デメリット」について、図解記事にまとめました。さきほどの「地力温存」効果が耕起しないメリットであるのと裏腹に、「地力発現」効果は耕起するメリットである、といったコインの表裏のような関係も見えておもしろいです。圃場の条件にあわせて、「耕す」「耕さない」をうまく使いこなすことが大事なのかもしれませんね。 「耕さない農業」拡大中! 『現代農業』2023年1月号の表紙は「耕さない畑」 浅耕などによって地力が十分に蓄積されれば、いよいよ「不耕起」が可能な土壌となります。不耕起コーナーでは、おもしろい機械が登場。「ローラークリンパー」です。イネ科やマメ科などの緑肥となる植物を倒しして葉っぱに傷や折り目をつけて枯らす、というものです。不耕起栽培が進むアメリカなどで普及が進んでいるのですが、日本にはない機械です。ユーチューブ動画などを見て、これを自作した若者が登場。海外で広がる「耕さない農業」の動きをレポートした記事にも注目です。 第2特集はドブロクを収録! 今号は新年号。「今、ドブロクがアツい」という特集も組みました。空前の発酵ブームのなかで、子育て世代のなかにもドブロクをつくりたい人が増えています。家庭でできる超簡単な作り方や、好評連載「ドブロク宣言」で紹介してきた「珠玉の工夫集」を一挙公開(過去の連載記事も期間限定公開中)。ドブロクの自家醸造が禁止された歴史(日清・日露戦争時にまで遡る)や、ドブロク文化を守るために闘ってきた先人の話も大変興味深いです。お正月はこたつで一杯、ドブロクを。米とこうじ、酵母のチカラを感じつつ、1年の無事を祈りたいものですね。 この他、2023年1月号は、以下の記事などがございます。ぜひ本誌をご覧ください。【稲作・水田活用】有機肥料の散布にドローンが大活躍【野菜・花】「濃縮炭酸ガス」の局所施用で省エネ増収【果樹】低樹高 早期多収 果樹の夢のような仕立て【山・特産】耕作放棄地でアーモンドの自然栽培【畜産】和牛繁殖41年で初めての壁、種が止まらない……【くらし・経営・地域】新連載 楽しい質問たくさん来ます! ワクワク体験農園★ 現代農業2023年1月号は、田舎の本屋さん または お近くの書店でお買い求めください。 目次をみる 2023年1月号を注文する 最新号から定期購読する 今号のイチオシ記事 浅耕はいいことずくめ、やらなきゃ損 〔耕すのやーめた!〕時代は不耕起、物価高騰にも異常気象にもビクともしない シニアカーでもできる シャインマスカットの短梢V字仕立て 「どぶろくを醸す会」が大盛況 なぜ自分で酒をつくってはいけないの? 今月号の特集「今、ドブロクがアツい」とあわせて読みたい過去の記事を期間限定で公開しています。 雑菌防止で真夏仕込みでも酸っぱくならない(2018年7月号) 徹底した精米と洗米で米の味が際立つ極上のドブロクに(2019年4月号) 生酒のオリをモトに、三段仕込み(2020年6月号) アケビから天然酵母をとる(2016年11月号) おいしい甘酒でモトをつくって仕込む(2018年1月号) 自前の米でドブロクを仕込む これぞ日本の農の文化(2022年1月号) 長く置いても失敗なし 回してつくる濃厚ドブロク(2019年8月号) 今号のオススメ動画 モモの気持ち、樹の生理「わが身を削って子孫を残す!?」より 今号のオススメ動画は画像をクリックするとルーラル電子図書館へ移動します。動画は公開より3ヶ月間無料でご覧いただけます。