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【目からウロコ 果菜の作業コツのコツ 】Vo.1 ナス類はバラまきでも大丈夫!

果菜の作業タイトル

元宮崎県総合農業試験場・白木己歳

みなさん、今年の果菜の出来はいかがでしたか?いまごろは次期作の計画を立てているところでしょうか。さて、今回は、現代農業に2004年から14回にわたり連載した人気連載「果菜の作業コツのコツ」を週1回(全14回)期間限定でお届けします。キュウリの大産地、宮崎県の研究者だった著者の経験と観察、農家との付き合いの中でつかんだ果菜つくりの極意が満載です。ぜひご覧ください。

並べまきは面倒だ

 果菜のタネを箱にまく場合、きちんと並べるのが普通になっているが、どの品目もそうする必要はない。バラまきでよい品目もある。

 そもそもタネを並べる理由は、発芽をそろえるためである。かたまってまかれた場所ができると、光が十分当たらない苗がでてふぞろいになってしまうので、間隔をちゃんととっておこうということである。だから、かたまらないようにまくことさえできれば、特に並べる必要はなく、バラまきでよい(下図)。

ナス類はバラまきで省力を、ウリ類はきちんと並べ てまく
ナス類はバラまきで省力を、ウリ類はきちんと並べ てまく

ナス類は、もしかたまっても陰になりにくい

 バラまきのしやすさは品目で差がある。ナス類(ナス科)のトマト、ピーマン、ナスなどはやりやすく、ウリ類(ウリ科)のキュウリやメロンはむずかしい。

 ナス類の小さな丸っこいタネは指先で扱いやすく、かたまらないようにバラまくコツがつかみやすい(写真)。もしタネのかたまった場所が少しぐらいできても、まき箱の中で過ごす期間のナス類の苗は小さく、気になるほど陰になることはない。それに何といっても、ナス類の小さなタネを並べてまくのは労力を食う。ナス類はぜひ、バラまきに切り替えてこの労力を省くべきだ。

ナス類は簡単、ラクなバラまきで大丈夫 ピーマンバラまき(200粒まき)

 いっぽう、キュウリやメロンのタネは、大きいうえに細長く、しかもスベスベしているので手先であやつりにくく、バラまきがむずかしい。それに、ウリ類は発芽後の生長が早く、箱の中で過ごす期間にかなり大きくなるので、タネがかたまる場所を作るわけにはいかない。だから、並べてまく方法が主流になる。ただしウリ類であっても、ひところのカンピョウのように、発芽勢のとぼしい種類をまく場合や、発芽率の低下が予想される古ダネをまくときにはバラまきがよい。せっかく並べてまいても、並んで発芽してこないので意味がないからである。

カボチャを並べて70粒まきしたところ
ウリ類は、やっぱり並べてまいたほうがいい カボチャを並べて70粒まきしたところ

タネを数えないでまく方法

 さて、バラまきする場合の一箱当たりのタネの数は、並べてまく場合と同じである。しかし、いちいち数えていたのでは手間がかかる。そこで、最初の一箱分だけを数え、その盛りの大きさにならって他の箱もまけばいいだろう。あるいは、袋に入っている粒数がはっきりしている場合、いったん全部を袋から出し、めざす粒数になるように大まかに分けるのがよい。たとえば一箱に二〇〇粒まきたいとき、一〇〇〇粒入りの袋なら、大まかに五分の一に分けるのである。

*月刊『現代農業』2004 年1月号(原題:ナス類はバラまきでも大丈夫!)より。情報は掲載時のものです。

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