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2024年12月号(特集:痛快! これぞ農家のスマート農業)の読みどころ

トビラ

痛快!これぞ農家のスマート農業

最近よく聞く「スマート農業」という言葉、皆さん何を思い浮かべますか?農水省によると、自動運転トラクタや環境完全制御のハウスなど、AIやロボットを取り入れた農業を指すそうです。でも、「スマート」の本来の和訳は「かしこい」。最先端技術を取り入れるばかりが、かしこい農業のやり方ではないはずです。農家ならではの工夫・自作による作業のスマート化や、最先端技術を「使いこなす」農家の知恵に注目してみました。

後付け自動操舵、意外なドローンの使い方

まずは、最近急激に広がる「自動運転」の上手な取り入れ方。最初から取り付けられているトラクタは高くてなかなか手が出ませんが、今あるトラクタに「後付け」できる自動操舵装置(ハンドルやアンテナを交換する)なら安くすみます。49ページの中川さんは、トラクタ2台、田植え機1台で同じ後付け自動操舵を使い回して、さらにコスパを追求。気を遣わずともアゼ塗りも田植えも数cm単位でまっすぐできて、春作業が大改善したそうです。

お次は、もはや「当たり前」の機械となったドローン。開花期にトマトの上を飛ばして振動受粉してみたり(60ページ)、イネの直播前に鳥よけのテグスを張ってみたり(63ページ)と、防除だけじゃない意外な使い方・フル活用術を紹介しています。

農家の自作や工夫による「スマート化」

 次のコーナーから、農家の自作や独自の工夫による「スマート化」が盛りだくさん。66ページ内田さんオススメのスマート道具は、液肥の空き容器で作る「エアーチェア」。いわゆるスマート農機とのギャップに拍子抜けしそうですが、市販品よりもお尻にフィットし、動ける、ラクと作業が格段に効率化されたそう。72ページ山田さんが重荷を持ち上げるのに重宝する「スーパー手袋」は、100円グッズ3つでできる優れもの。これこそメーカーには作れない、現場生まれのスマート農具なのかもしれません。両方とも「ルーラル電子図書館」で「取材ビデオ」が見られますので、ぜひ実物を確かめてみてください。

作業効率化のワザ盛りだくさん

 ほかにも、上記「自動運転」を使わずまっすぐ運転する裏ワザや、遠くのスイッチを押してくれる安価な「スイッチボット」を使った作業リモート化(78ページ)など、作業効率化のワザをこれでもかと紹介。巻頭担当者のオススメは、無料の「コンパスアプリ」を使ったトラクタ直進運転(88ページ)。スマホがあればすぐに試せます。

「スマート農業」と聞くとハードルが高いイメージですが、今回の特集は手軽に採り入れられそうな工夫が満載。賑やかな特集となりました。『現代農業』では政府・企業が考えるスマートにとらわれず、今後も「本当のスマート」とは何かを皆さんと一緒に追求していきます。ぜひアイデアをお寄せください!→読者アンケートはこちら

その他のコーナーも見どころ満載です。タイトルだけですが、ご案内します。

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