2021年 栽培のコツ 10月号 野菜・草花 一人農業にこそ、堆肥活用 仕込み方 混ぜ方 まき方のコツ 2021-09-05 徳島市・坂東明文さん 鈴なりのミニトマト(写真はすべて小倉隆人撮影) 一人農業、40aで堆肥利用 上の鈴なりのミニトマトは、徳島市の坂東明文さんが、有機無農薬栽培で育てたもの。追肥もせずに、6月末から8月後半までとれ続ける。生育にも増して、坂東さんが自慢するのは栄養価だ。「オーガニック・エコフェスタ」(有機農産物の全国大会)の栄養価コンテストでは、夏大玉トマト部門で3年連続最優秀賞をとるなど入賞の常連。ビタミンや抗酸化力が高いおいしい野菜を、安定して生産している。 「硝酸態チッソが低くなる栽培なら、野菜の栄養価や抗酸化力は上がるみたいなんです」。曰く、そのカギとなるのは、「二段で効かせる」堆肥のジワジワ肥効なんだとか。坂東さんは、一人農業にもかかわらず、40aの畑のほとんどで堆肥を使っている。二段の堆肥って、何だ? そして、一人でも堆肥をガンガン使うコツは? 7層のミルフィーユ仕込み 坂東さんは、年に3回ほど堆肥を仕込む。自宅の裏には専用の堆肥舎があり、堆肥槽では一度に米袋60袋分(約1t)の堆肥をつくることができる。 使う材料は下の写真の通り。仕込む際には一気にドサッと入れず、7回に分けて各材料を積んでいく。いきなり全量入れてしまうと、全体を均一にかき混ぜるのがとっても大変になる。でも、細かく分けてミルフィーユ状にすれば、ある程度は自然に混ざって発酵が始まるというわけだ。 堆肥槽の中を見てみると、コンパネで仕切りがしてあり、仕切られた4分の1ほどのスペースには堆肥が入れられていない。「ああ、切り返し用のスペースですよ」と、坂東さん。堆肥槽いっぱいに材料を入れてしまうと、切り返し時には一度槽の外側に出さないといけなくなる。でも、これなら空いたスペースに動かしていくだけで、ラクラク切り返しができるわけだ。 この続きは2021年10月号または「ルーラル電子図書館」でご覧ください *月刊『現代農業』2021年10月号(原題:一人農業にこそ、堆肥活用 仕込み方、混ぜ方、まき方のコツ)より。情報は掲載時のものです。 10月号の目次をみる 10月号を注文する 最新号から定期購読する 今月号のイチオシ記事 2021年10月号の試し読み ヨシ堆肥と生ゴミ液肥で「ダルマガエル米」 タンニン鉄で ピーマンが甘くなった ニンニクのさび病が出なくなった 一人農業にこそ、堆肥活用 仕込み方 混ぜ方 まき方のコツ 今月号のオススメ動画 資材の混ぜ方のコツ 10月号の目次をみる 今号のオススメ動画は画像をクリックするとルーラル電子図書館へ移動します。動画は公開より3ヶ月間無料でご覧いただけます。 『今さら聞けない 有機肥料の話 きほんのき』 農文協 編 身近な有機物の使い方がわかる。米ヌカやモミガラ、鶏糞の使い方の他、それらを材料とするボカシ肥や堆肥のつくり方使い方まで解説。有機物を使うときに知っておきたい発酵、微生物のことも徹底解説。 ≪別冊 現代農業2021年3月号の書籍版です≫ 堆肥とことん活用読本 農文協 編 畜産廃棄物、野菜残渣、剪定枝、生ごみなど、身近な廃棄物を何でも活用。堆肥施用の意味、素材の特性、堆肥の作り方・使い方、優良事例まで、「現代農業」で蓄積した農家の知恵を集大成。 Tags: バクタモン菌, エリンギ廃菌床, 土壌肥料特集, 有機農業, 堆肥, ミニトマト, 糖蜜, バガス