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84歳の農家直伝 軽トラ1台でシイタケ原木を搬出する方法

大分県日田市・長谷部重孝さん

シイタケ原木の伐採・搬出・玉切りは重労働だが、長谷部重孝さん(84歳)は、1人でもラクに早くできる方法があるという。運搬車も使わず軽トラだけで原木を引っ張り出し、その場で玉切りして運び込む……。その様子を見せていただいた。(2021年2月末に撮影)

切って搬出したばかりの原木に駒打ちする長谷部さん。2〜3月に原木を伐採する「春切り」(寒切り)(現代農業2019年3月号p216、5月号p222)だから、「秋切り」の原木と違って乾燥のために積み直す必要もない(戸倉江里撮影、以下表記がないものすべて)

1 ワイヤーで原木と軽トラをつなぐ

藪の中にずんずん入っていく長谷部さん
原木にワイヤー(直径6mm、長さ約20m)を巻いてフックで固定する
中継地点となる立木に、1.5〜2mほどの高さで滑車を付けて、ワイヤーを通す。軽トラの前方(原木を引っ張り出す場所)は下草を刈って広くしておく。余計な原木や枝もよけておく
軽トラのフロント部分にフックでワイヤーを固定する

2 軽トラで引っ張る

写真右:軽トラをバックしてワイヤーを引く
写真左:引き足りない時は、ワイヤーを短くしてストッパーで留め直し、再びバックする
山の中でもやり方は同じ。むしろ斜面の上から下の作業道に引っ張り出すほうがラク

3 玉切りして軽トラに載せる

軽トラのそばで、長さ1m(長谷部さんのホダ木の長さ)に玉切りする
玉切りした原木を軽トラに載せる。まず荷台に立てかける
立てかけた箇所を支点にして、原木を持ち上げる
ロープの上に原木を転がす。後で結束しやすい
原木の断面。「春切り」した原木は、すでに中心が乾燥してひび割れている

4 ハウスに原木を搬入

家に到着。天井に付けたホイストとレール(ホダ木を浸水する時にも使う)で、原木を下ろして運搬車へ移す
運搬車でハウスのホダ場に運び込んで、すぐに駒打ち。2021年は原木2000本、4万駒打った。このまま並べて(本伏せ)、収穫期を待つだけ
ホダ木づくりが難しいといわれる「もりのこう太郎」。春切り原木は異常気象に強く、肉厚に仕上がった(*)

記事といっしょに 編集部取材ビデオ


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