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雑草を売るノウハウ
近頃の花束やフラワーアレンジメントは、「田園風」を意味する「シャンペトル」スタイルがはやり。その素材として、野の草花が欠かせません。農家にとってはどこにでもある雑草ですが、それがけっこうな値段で売れるのです。
野の草花栽培のポイント

たとえば、エノコログサ。
長年、福島県昭和村のカスミソウ産地を引っ張ってきた菅家博昭さんは、ここ数年、野の草花の販売にも力を入れています。特にエノコログサは生花店から、メインの花の引き立て役として「必ず納品してほしい」と頼まれるほどの人気ぶり。若い女性は「珍しい」「かわいい」、年配の女性は「懐かしい」といって買ってくれるそうです。ただし、野の草花は萎れやすいので、出荷するときは、収穫したその場で抗菌剤入りの水に浸ける「切り水」がポイントになります。
ひと手間かければ立派な商品
耕作放棄地などにはびこる、あの厄介なセイタカアワダチソウも立派な商品になります。
和歌山県紀の川市の田中由香里さんは本業の果樹栽培のかたわら、雑草販売にハマり、セイタカアワダチソウをドライフラワーにして、直売所などに並べています。仕上がりがくすんだ色にならないように、100円ショップにあるプリンター用のインク(黄色)を吸わせるのがコツ。

他にも、緑肥エンバク、亜麻ボール、ナズナ、ムシトリソウ、コバンソウ、ヒメコバンソウ、チガヤ……農家の「こんな草も売れる」報告が続々!

その他のコーナーも見どころ満載です。タイトルだけですが、ご案内します。

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