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あああ

キャベツ・ブロッコリーの虫害が激減 有機栽培にこそスーパーセル苗

育苗約45日のカリフラワー。軸が太く葉色がさめてスーパーセル苗化している(写真提供:内田達也)

キャベツやブロッコリーの苗を通常の2倍以上の期間、水だけで維持するその名も「スーパーセル苗」。病害虫や暑さ・乾燥に強く、苗の保存性も向上するワザです。7haの畑で野菜をつくる内田達也さんのスーパーセル苗のつかいこなしについてご紹介いただきました。

この記事を執筆した内田達也さんを講師にむかえたセミナーが開催されます。内田さんの安定生産を成り立たせている考え方や技術、それを身につけるに至った知識や技術・情報の学び方、情報利用の仕方について、大いに語っていただきます。ぜひご参加下さい。

*peatixのホームページへ移動します

執筆者: 内田達也(神奈川県平塚市)

『現代農業』2023年8月号「秋どりキャベツ・ブロッコリーの虫害が激減 有機栽培にこそスーパーセル苗」より

土を整えても 虫害が止まらない

 こんにちは、内田達也です。仲間と一緒に㈱いかすという会社を経営しています。現在、神奈川県平塚市と大磯町の7haの畑で有機JASを取得し、年間40品目ほどの野菜を生産しています。

 農業に7年前に新規で参入しましたが、当初は耕作放棄地など条件の整わない畑からスタートしました。そのような場所でも早く経営が成り立つようにするために、畑の化学性と物理性、生物性を整えてから栽培を始めます。

 たいていの作物は、この方法でよく育ってくれます。ところが秋冬栽培のキャベツやブロッコリー、カリフラワーなどのアブラナ科野菜を育てると、必ずといっていいほどアオムシやヨトウムシ、ハスモンヨトウなどの飛来害虫により、ひどい虫害にあいました。当然、有機栽培なのでモスピランなどの農薬は使えません。物理的な防除として0.8~1㎜の防虫ネットをかけても、ハスモンヨトウはネットの上から卵を産み、気づくとネットの中で繁殖して定植直後のキャベツなどの葉が穴だらけになることもありました。

筆者(46歳)。18年前に脱サラして新規就農
筆者(46歳)。18年前に脱サラして新規就農

苗を強くして対策

 これまでの経験では、数年間キャベツなどと緑肥を組み合わせて連作すると、病虫害が減っていく「発病衰退現象」が確認できていたのですが、そこに至るまでには数年かかります。なにか別の方法はないかと検討していたときに、苗を強くする技術、「スーパーセル苗」に出合いました。

 スーパーセル苗は、ケールやキャベツ、ブロッコリー、カリフラワーなどのアブラナ科野菜を、通常の2倍以上の育苗期間をかけ、追肥をしないで水だけで育てたセル苗のことです。いわゆる老化苗にすることで、葉のクチクラ層が3倍ほどの厚さになって虫害に強くなり、胚軸も硬くなるため、病気にも強くなります。定植初期の葉色が薄く、アブラナ科特有の揮発成分も4分の1になることで、ヨトウムシなどの飛来害虫にも見つかりにくい苗になります。

9月に定植したカリフラワーのスーパーセル苗
9月に定植したカリフラワーのスーパーセル苗
スーパーセル苗

育苗日数で比較

 当農園では128穴のセルトレイを使う場合、有機JASで使えるEM育苗用培土に鹿沼土を10%混合し、肥料分を少し薄めてから播種します(2023年4月号)。200穴のトレイを使う場合は培土の量が少なくなるため、鹿沼土は入れずに播種します。その後、追肥はせず、かん水だけで育てます。育苗期間は通常20~30日ですが、その2~3倍の40~60日とします。ちなみに、育苗期間が長く双葉や本葉が落葉してセルトレイ上に残るとカビの発生原因になるので、できるだけ早く除去します。

 スーパーセル苗になると、根がセル内いっぱいに伸びるので、土が締まって給水しにくいことがあります。研究機関などでは、底面給水のシステムを導入しているケースもあるようですが、当農園ではきちんと水を含んだか確認しながら手かん水します。

 試験場の研究では、育苗期間が40日の苗より60日のほうが、病虫害などが若干少ないという結果が出ています。そこで、40~45日苗と60日苗を育てて、同時に定植してみました……

やや老化した苗 育苗30日ほどのキャベツのスーパーセル苗。あと1週間ほどして葉色がさめてきたら定植適期。双葉が落ちたので取り除いた
やや老化した苗。育苗30日ほどのキャベツのスーパーセル苗。あと1週間ほどして葉色がさめてきたら定植適期。双葉が落ちたので取り除いた

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農文協 編

自分で苗をつくれば、コストカットになるのはもちろん、雑草や病害虫に負けず強くそだつ。培土づくり、芽だし、播種、定植までの育苗のコツと、エダマメの断根挿し木増収術などの裏ワザを写真でわかりやすく紹介。