カラスウリから酵母菌、 玄米から乳酸菌や納豆菌…… 身のまわりにいる菌を捕まえて、殖やし、存分に活かす。 農家の菌活の工夫は、とどまることを知らない。 作物へのワクチン効果や発根効果など、 最強の菌活を実現するための新知見も続々。
巻頭特集
農家の菌活 最前線
カラスウリから酵母菌を、ムギワラから納豆菌を採る
佐賀県唐津市・ラマ カンチャさん
ネパール出身で、今は日本で農業をしているラマ カンチャさん。土着菌には日頃から慣れ親しんでいて、自らせっせと培養しては、かん水と一緒に流し込んだり、「太陽熱養生処理」に利用したり、発酵液肥をつくったりしている。
脚立なし、樹を見下ろして収穫!?(上) カキの二本主枝・一文字仕立て
和歌山県紀の川市・田口晃さん
年配の人も若い人もラクなのが好き
「100歳現役を目標にしとるんよ」
そう豪語する田口晃さん(77歳)のカキ畑にお邪魔して、思わず息を呑んだ。目線より下の位置にズラリと果実がなっている……。
『現代農業』100年のあゆみ
楠本雅弘
農家向け月刊誌では日本初
『現代農業』は2022年3月、創刊100年を迎える。学会誌や団体の機関誌にはいくつか例もあるが、農家向けの市販月刊誌が創刊100年を祝うのは、おそらく本誌が初めてであろう。ちなみに、広く読まれている『家の光』(家の光協会)は、1925年5月号創刊で、同97年になる。これに続くのが『農業および園芸』(養賢堂)と『農耕と園芸』(誠文堂新光社、旧『実際園芸』)の2誌で、1926年の創刊である。
◆その他のコーナーも見どころ満載です。タイトルの一部をご案内します。
・殖やす、活かす 農家の菌活ファイル
ファイルNo.01 こうじ菌
ファイルNo.02 キノコ菌
ファイルNo.03 納豆菌
ファイルNo.04 放線菌
ファイルNo.05 乳酸菌
ファイルNo.06 酵母菌
ファイルNo.07 光合成細菌
・菌は死んでも役に立つ
・追究 菌液は農薬と混用してもいいの?
・カビ味噌の味噌汁、土ごと発酵の田畑
・地域内循環を目指して、子実トウモロコシに燃える
・炭酸ガスの群落内施用で燃料代半減