地球沸騰化時代の夏 かん水のノウハウ
去年の夏はすごい暑さでしたね。日照りが続き、作物がへばってしまった、満足に収穫できなかったという声をよく聞きます。さらに悪いことに、今年は「もっと暑くなる」予報。
そこで、2024年7月号では、「地球沸騰化時代の夏 かん水のノウハウ」と題した特集を組みました。「流し込みかん水」「スポットかん水」「酸素かん水」など、作物を高温・干ばつから救う水やりのワザを紹介しています。
流し込みかん水のワザ
まずは、流し込みかん水。元田んぼの地の利を生かして、ウネ間に水をジャボジャボ入れる方法です。通常の散水に比べて、水を大量に、簡単に、隅々まで行き渡らせることができます。「7~8月に雨が1mmも降らなかった」という大阪の伊藤雄大さんは、ナスの葉が丸まり、枝が伸びず、実に障害が出たことに危機感を抱いて流し込みかん水を断行。見事、窮地を脱し、まわりがことごとく不作のなか、ピカピカのナスを収穫できたそうです。
自然菜園の講師を務める長野の竹内孝功さんからは、流し込みかん水のタイミングや時間帯、向く野菜・向かない野菜など、失敗しないコツを教えてもらいました。また、流し込みかん水が技術の肝となる新連載「かん水・摘心でダイズ300kgどり」がスタート。いかに開花期以降のかん水が重要か、よくわかります。
スポットかん水のワザ
次に、スポットかん水。少ない水を効率的に使う方法です。事例としては、ナシの若木に「肥料袋で株元かん水」、地中深くまで湿るドリップ式の「ラジコン動噴」、水を一滴もムダにしない「地中底面給水法」を紹介。
酸素かん水のワザ
そして、酸素かん水。最近話題の微小な気泡を含むマイクロバブル水やナノバブル水を使う方法です。どうやら、酸素たっぷりの水だと、作物も微生物も元気が出るようです。実際、「キュウリの生長が早くなり、樹がバテず、収量が16%増えた」「トマトがよく太る」「根粒菌との相性がよく、スナップエンドウの連作障害を克服できた」といった農家の実感が寄せられました。
ほかに、ミニコーナーの「雨水をラクに上手に集める」「かん水あるあるトラブルQ&A」も充実した内容。猛暑に対抗できる情報が詰まっています。
その他のコーナーも見どころ満載です。タイトルだけですが、ご案内します。
【みんなで農!】オクラってね、上にも下にもまっすぐ伸びたいんですよ
【稲作・水田活用】庄内青年部の稲作巡回 3週間の深水管理で茎を太らせる
【野菜・花】激夏の2023年 9~10月もとれた夏秋トマトとは
【果樹】究極の雑草草生!? エノコログサ草生、つる草草生
【山・特産】日本ミツバチ質問箱 夏の逃去と巣落ちを防ぐには?
【畜産】子実トウモロコシとダイズWCSを牛にどう与えるか
【くらし・経営・地域】梅肉エキス 失敗しないつくり方 Q&A/飲む日焼け止め メナモミとトマトのスムージーが最強!
試し読み
取材動画(期間限定)
動画は公開より3カ月間無料でご覧いただけます。画像をクリックすると「ルーラル電子図書館」へ移動します。
「現代農業VOICE」のお試し視聴
「現代農業VOICE」は、記事を音声で読み上げるサービスです。画像をクリックするとYouTubeチャンネルへ移動します。