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【激夏で見えた品種の底力 】西洋カボチャはほぼ廃棄、放任バターナッツは日焼け皆無

2023年の夏はとてつもない暑さで、野菜も果樹もイネも高温障害が発生し、収量が半減した産地も。そんなのなか、力を発揮したタフな品種も確かにありました。現代農業2024年1月号の特集「地球沸騰化時代に農業を続ける方法」からの連続企画、「激夏で見えた品種の底力」より、カボチャの記事を試し読みとして公開します。

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新潟・ 瀧澤武士

新潟・ 瀧澤武士
バターナッツ。果皮の色がベージュなので日焼けしにくい!?果皮が頑丈という意見もある

手のかからないカボチャ

2019年に3人で起業した(株)麓は、年々少しずつ規模を拡大し、現在の水稲22ha、園芸(露地で多品目)30haまで成長しました。「農に縛られず、農を中心に」という企業理念のもと、飲食店を開業、地域の農家の方々の出荷元として青果卸業をスタート。

もともとカボチャは3~4ha栽培していましたが、生育途中の管理作業が弊社で最も生産量の多いスイートコーンの収穫時期とぶつかるため、身体を酷使しながら暑い夏を乗り切るというタイトなスケジュールが続いていました。しかし、納得のいくところまでカボチャの管理が行き届かず、限りなく放任に近い形で栽培できる品種を探していました。そこで選択肢にあがったのが、まだあまりメジャーではないバターナッツの「すずなりバタ子さん」(ナント)です。23年にチャレンジ品目として、少量作付けてみました。

葉が枯れても日焼けしない

日焼けしたカボチャ。果皮に強い日光が当たって発生する
日焼けしたカボチャ。果皮に強い日光が当たって発生する
23年は大半のカボチャを日焼けで廃棄することになった
23年は大半のカボチャを日焼けで廃棄することになった

西洋カボチャはうどんこ病にかかりやすく、光合成を阻害するほど葉が枯れ落ちることもあります。結果的に、それが果実の日焼けの原因となってしまうのです。23年のように雨量が少なく高温が続くような条件だと顕著で、1日単位で被害が広がります。きちんと果実に日焼け防止テープを貼って対処したものの、作業が追いつかず、大多数のカボチャを日焼けで失ってしまいました。

バターナッツも同様にうどんこ病が蔓延し、葉が少しずつ枯れていく状況でした。しかし、果皮の色の関係か、果実への被害は見られません。日焼け防止テープは貼らず、ダイレクトに日光を浴びているにもかかわらず、日焼けはほぼ皆無。放任栽培なので、生育にばらつきはあったものの、2回どり、3回どりと日を追っても、すべてきれいに登熟して収穫できたのです。

西洋カボチャは親づるを摘心し、子づるを2本伸ばし、それぞれ果実を1個ずつ収穫します。孫づるの芽かきや摘果などの作業に時間を要します。いっぽうのバターナッツは完全放任。1株の着果数が非常に多く………

この続きは2024年2月号をご覧ください

現代農業2024年2月号の巻頭特集「激夏で見えた品種の底力」では、この記事のカボチャの他に、以下の品目も収録されています。ぜひ本誌(紙・電子書籍版)でご覧ください。

ピーマン/キュウリ/トマト/トウガラシ/キク/リンゴ/ナシ/イネ

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