2021年 5月号 栽培のコツ 稲作・水田活用 人を基準に効率化し、160haの仕事を回す 密着!横田農場の春作業 2021-04-05 茨城県龍ケ崎市・(有)横田農場 苗を植える横田修一さん。横田農場の田植えは「前を4割、後ろを6割見るイメージ」(写真はすべて依田賢吾撮影) 「今年(2020年)は10haほど増えたので、160haになりました」と語るのは、横田修一さん(45歳)。社長を務める(有)横田農場は、この面積の田んぼを田植え機1台、コンバイン1台だけで管理している。本誌19年12月号では、その収穫・調製作業に密着取材した記事をお届けし、同農場流の「人を基準とした効率化」の考え方は、規模の大小を問わず読者のご好評をいただいた。 今回は、その春作業編--。 横田農場のライスセンター。昨年は水田約160ha、10品種を従業員9人で栽培。水田は半径約2kmの圏内に集約されているため、自転車などで簡単に移動できる(本誌164ページ) どこに何人充てるのか 横田農場では、「自律じりつ分散型ぶんさんがた」の考え方を基本としている。つまり、上から指示を出されて動く「ピラミッド式」ではなく、職員それぞれが何をすべきか考え、自分の仕事を作り出しつつ、互いに助け合って農場の仕事を進めていく考え方だ。「村の中での『結ゆい』に似ていますよね」と、横田さん。めいめいが仕事を自分ごととして考えるからこそ、効率化のアイデアも次々生み出される。 横田農場の「自律分散型」の考え方。強力なリーダーが引っ張るのではなく、職員各々が考え、助け合って仕事を作る では、実際の人員配置はどうなっているのだろう。横田農場では作業ごとに職員を専属化して、プロフェッショナル性を高めている。この「分業化」は、村の中での結とはまた違う、一経営体としての強みだろう。取材時の人員配置は左の通り。耕耘や田植えなど、時間のかかる作業や1人だと大きく効率が落ちる作業に多く人を割り当て、時間をかけてもいい作業、2人いると手持ち無沙汰な時間ができてしまう作業は、人員を削っている。 昨年の田植えは4月21日~6月17日の約2カ月間。作業を滞りなく回すには、 この続きは2021年5月号または「ルーラル電子図書館」でご覧ください *月刊『現代農業』2021年5月号(原題:密着!横田農場の春作業)より。情報は掲載時のものです。 5月号を注文する 最新号から定期購読する 今月号のイチオシ記事 2021年5月号の試し読み 密着!横田農場の春作業 リンゴの気持ち 樹の生理3 粗摘果のやり方 匠の技に頼らない 楽々ナシ栽培 第5回 摘心はついで作業がちょうどいい 今月号のオススメ動画 5月号の読みどころに戻る 「密着!横田農場の春作業」より 田植えをスムーズにする補助者の動き方 リンゴの気持ち樹の生理「粗摘果のやり方」より 果そう摘果のやり方 匠の技に頼らない楽々ナシ栽培「摘心はついで作業がちょうどいい」より 摘心のやり方 今号のオススメ動画は画像をクリックするとルーラル電子図書館へ移動します。動画は公開より3ヶ月間無料でご覧いただけます。 DVDブック 代かき名人になる! 農文協 編 浅水さっくり代かきで浮きワラなし!根張りよし!全国各地の代かき名人の工夫が満載。ドライブハローの仕組みなど基本から解説。雑草対策に有効な深水代かきの方法、手直し不要のコース取り、アゼ塗りのコツも収録。 新版 イネの作業便利帳 高島忠行 著 8万部を売り上げた名著の待望の新版。農薬や資材,作業,便利器具など全面改訂し,有機物利用の条抜き栽培,雑草退治法など加えて,現場でよく起こる失敗を入り口に腑に落ちる説明と誰にでもわかる解決法を詳述。 Tags: 稲作, 田植え, 米づくり, 横田農場