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〈手作り虫よけ〉ハッカとドクダミがあれば蚊もブユも怖くない

福岡・畠山千春

手放せない、ハッカの焼酎漬け

 「食べもの・お金・エネルギー」をつくる、いとしまシェアハウスの管理人・畠山千春(35歳)です。東日本大震災を機に関東から福岡県糸島市へ移住し、田舎暮らし9年目。6~8名のシェアメイトとともに築80年の古民家をリノベーション(改修)しつつ、田畑や養鶏、養蜂、狩猟など暮らしづくりを楽しんでいます。

 移住して驚いたのは、関東の蚊と比べて2倍くらい大きいこちらの蚊です。刺された時の腫れ方はひどいものでした。

 そこで重宝しているのがハッカ(ニホンハッカ)の抽出液。4年前に苗をもらい育てはじめたのですが、洋種ハッカに比べてメントール成分が多く含まれています。その成分に虫よけの効果があると知り、焼酎に漬けて作った抽出液を農作業前や合間にスプレーするようになりました。これが効果テキメン、顔や首まわりに蚊やブユが寄ってこないので、手放せなくなりました。農作業後は冷やしたものをスプレーするとスーッと爽快、シェアメイトから「制汗剤みたい!」と喜ばれています。

 同じようにドクダミも焼酎漬けします。独特な香りは虫よけに、また殺菌作用があるため虫刺され薬としても使えます。かゆいところに塗るとスッとかゆみが止まり、その効果はシェアメイト全員のお墨付きです。

飲んでよし、消臭剤・入浴剤にも

 これらの焼酎漬けは、いろいろな使い方ができる点も気に入っています。効能を知れば、薬草酒として体調に合わせて飲むことができます。また、焼酎から取り出したハッカやドクダミを、お皿にのせて冷蔵庫の隅に置くと消臭剤に、手ぬぐいで包んでお風呂に入れると入浴剤代わりにもなります。

 何でも買うのが当たり前の時代、身のまわりのものでいざという時の薬を自分で作れることは楽しいですし、なにより生きる自信につながっています。

*月刊『現代農業』2021年8月号(原題:ハッカとドクダミがあれば蚊もブユも怖くない)より。情報は掲載時のものです。

四季のハーブガーデン

北川やちよ 著

ハーブの香りに魅せられた著者が、育てたハーブをふんだんに生かした香りあふれる暮らし”ハーバルライフ”を提案。コンパニオンプランツ・ハーブ抽出液を生かした無農薬栽培、冷涼乾燥した地中海原産のハーブを日本の温暖湿潤な気候でも健康に育てる植え方・管理、収獲、加工のコツ。初夏から夏はドライは不向きなのでフレッシュをふんだんに楽しむ、秋から冬はドライハーブを使って煮込み料理や香りのクラフトづくりなど、自分で栽培したからこそ味わえる、四季おりおりのハーブの旬をまるごといかす利用法(ティー・料理・クラフト)。。