〈兵庫から〉自家製豆乳でダイズ畑の菌力アップ
丹波篠山市で黒大豆をつくる北川哲雄さんは、8~9月に根が黒く腐り、株が枯れてしまう病気に悩んでいました。黒根腐病だったようですが、お手製の菌液を土にまくようになってから被害が出なくなってきました。
ベースになるのは、お手製の黒大豆豆乳。一晩水に浸したクズ大豆250gを水3lで煮てミキサーにかけます。これを布で濾してしぼれば約3lの豆乳が完成。「豆乳は栄養価が高く菌が殖えやすい」と北川さん。
40℃の豆乳2lにヨーグルト50gを溶かし、ハウスの中に2週間ほど置いて発酵させれば乳酸菌液。2月に堆肥と一緒に圃場に散布しています。同じく、40℃の豆乳2lに納豆100gを入れて発酵させれば納豆菌液。4月のウネ立て時に散布しています。どちらも約250倍で、反当たり150l。もとは病院で菌の検査をしていた北川さん、さすが菌には詳しい人でした。
*月刊『現代農業』2020年2月号(原題:自家製豆乳でダイズ畑の菌力アップ)より。情報は 掲載時のものです。
現代農業 2022年1月号
特集:農家の菌活 最前線 菌は死んでも役に立つ
カラスウリから酵母菌、
玄米から乳酸菌や納豆菌……
身のまわりにいる菌を捕まえて、殖やし、存分に活かす。
農家の菌活の工夫は、とどまることを知らない。
作物へのワクチン効果や発根効果など、
最強の菌活を実現するための新知見も続々。