2025年12月号の巻頭特集は、「野菜とコメの貯蔵・保存」。作物にとって、いかに過ごしやすい環境を整えてやるか、農家の腕の見せ所です。特集の中から、たくさん収穫したネギを「寒中ねぎ」として上手に保存する方法について記事をご紹介します。
執筆者:遠藤洋一(山形県川西町)
『現代農業』2025年12月号 「コンテナに詰めて寒に当て、極甘ネギ」より
甘さが自慢の「寒中ねぎ」
秋ネギ20aと「寒中ねぎ」20aを栽培しています。野菜は寒さに遭うとデンプンを糖に変えて、細胞が凍らないようにします。ネギが雪で折れないように秋の間に掘り上げて、寒さに当てながら貯蔵し、糖度を上げたものを「寒中ねぎ」として出荷しています。
私は秋ネギを以前からつくっていて、寒中ねぎは米沢青果(株)からのすすめで15年前から取り組んでいます。秋ネギを貯蔵して出荷していた頃は、掘り上げたネギを古新聞などに包んで倉庫内に立てかけていたと思います。
糖度10度以上のネギをギュウギュウに詰める
11月中旬からネギの軟白の糖度測定をして、10度以上になれば収穫OK。根も葉も泥もついたまま、外気温とほぼ同じ作業場で貯蔵します。このとき、根を下にして生えているときと同じように収穫用コンテナにギュウギュウ詰めるとネギが曲がりません。空気が流れるようにコンテナの間に隙間を作りながら並べています。
寒中ねぎの品種はマル秘です。私は11月下旬の天気のいい日に、デイワーク(1日農業バイト)を利用して大勢でいっきに収穫・運搬しているので、葉が短くて傷つきにくく凍結に強い品種を選定しています。
凍る、溶けるを繰り返す
寒中ねぎは12月初旬から2月まで出荷します。貯蔵中にマイナス20°C近くなるときもあり、ネギは凍りますがゆっくり解凍すれば大丈夫。凍る、溶けるを繰り返したほうがいいようです。気温が低い年のほうがネギの鮮度がよいです。
調製は秋ネギと変わりませんが、見た目が変化してきます。根がついたままコンテナに入れているのでネギは死んでおらずいわば半死状態です。寒い中、呼吸をしているからか、貯蔵して1カ月くらい経過すると葉の色が少し淡くなってきます。おいしそうな色です。
地元のスーパーで販売した寒中ねぎは、とても甘くてみずみずしいと大評判。全国のみなさまに味わってもらいたいです。
2025年12月号には、以下の品目についての貯蔵・保存のワザが掲載されています。ぜひ本誌または「ルーラル電子図書館」でご覧ください。
サツマイモ
・プレハブ冷蔵庫&廃品コタツ&サーモスタットで簡単12°Cキープ
サトイモ
ジャガイモ
ショウガ
ニンジン
ダイコン
・溝に埋めて黒マルチで水分を遮断する
・土中の発泡スチロール箱で貯蔵
・ダイコンはヘナヘナになるまで叩いてから保管
ネギ
ニンニク
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