現代農業WEB

令和7(2025)年
1月25日 (土)
睦月
 先勝 甲 午
旧12月26日

あああ

ホーム » 連載記事一覧 » あっちの話こっちの話 » 〈長野から〉細い針金だけで、雪でつぶれないハウスに

〈長野から〉細い針金だけで、雪でつぶれないハウスに

農文協の職員が全国の農家・農村を営業活動で訪ね歩く中で集めたホットな話題をご紹介します!

細い針金だけで、雪でつぶれないハウスに

 キュウリ農家の中尾信也さんから、松本市島立《しまだち》地区の農家はみんなやっているというハウスの簡単補強術を教えてもらいました。

 使うものは直径2mmの針金だけ。ふだんからハウスの両サイドのパイプどうしを結んでおきます。針金はピンと張らずに遊びの部分をつくり、天井から吊るした針金と結んでおくのがポイントです。サイドのパイプ一本一本すべてにやれるといいのですが、中尾さんは1本おきくらいにしています。

 冬、大雪が降って雪の重さがハウスにかかると、遊びの部分でゆるんでいた針金が下に引っ張られてピンと伸びます。「これで、天井部にかかった圧がハウス側面に分散されて伝わるんだと思います」

 8年前、Iターンでこの集落に来た中尾さんは、先輩のキュウリ農家からこの方法を教わりました。その前の年の大雪で、周囲の集落では軒並みハウスがつぶれたのに島立のハウスだけまったくつぶれなかった話も、そのときに聞きました。夏場はこの針金に、キュウリの誘引ネットや日よけもかけて使います。

*月刊『現代農業』2024年1月号(原題:細い針金だけで、雪でつぶれないハウスに)より。情報は掲載時のものです。

農家が教える ハウス・温室 無敵のメンテ術

簡単補強、省エネ・経費減らし

農文協 編

本書は、ハウスを長く使っていくための補強術、夏涼しくするための工夫、保温効果を上げて油代を減らす工夫などを収録し、初心者からベテランまで「ハウスのラクなやり方あったな」といつでも読み返せる1冊。