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読者の皆様 明けましておめでとうございます。2025年 元旦

 この秋は米の値段が上がり、ほっとされた方も多いと思います。資材の高騰が続くなかで、ようやく米をつくり続けられる適正価格が実現できました。ただ、今後の米価のゆくえは不透明なままです。「食料安保」をどう構築していくかも課題です。 

 北海道で大地再生農業に取り組むレイモンドさんは、2025年1月号246ページで、農地は単なる土地ではなく、消費者にとっても命を支える大切な「居場所」であると語ってくれました。この「みんなの居場所」という考え方はとても大事で、消費者が田んぼや農家に思いを馳せ、生産者とともに「みんなの食料安保」を築ければ、米の適正価格は維持できるし、持続可能な社会も見えてきそうです。

 また、有機農業が注目される一方で、慣行農業との溝を言う人もいます。しかし、これらは本当に対立するものでしょうか? 農家はみんな本来、自然と仲良くする農業を目指しているのだと思います。自然の循環を生かすことで農薬を減らし、経費を削減できたら嬉しいし、やり甲斐を感じる。やり方はいろいろでも目指す方向が同じなら、農業はすべて有機農業に通じる。3月発行予定の『みんなの有機農業技術大事典』は、そんな考えでやってきた『現代農業』の集大成ともいえる大型企画です。

 経済優先の価値観がもたらす効率主義や個人主義、「今だけ、金だけ、自分だけ」の先には、分断や対立、さらには戦争が待ち受けています。このような時代だからこそ、「みんなの」という考え方を大切にしたいと思います。そもそもこれは、農家が昔から大切にしてきた価値観です。一人ひとりの実践が未来への希望を紡ぎ出します。2025年も農家の知恵や技術に学び、全力で『現代農業』をお届けしてまいります。

一般社団法人 農山漁村文化協会 役職員一同

みんなの有機農業技術大事典

共通技術編・作物別編(2分冊・分売不可)★2025年3月10日発行予定

農文協 編

循環型で持続可能で生物多様性で脱炭素を目指す、すべての農家に。

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