ルーラル電子図書館だより 栽培のコツ 病害虫 稲作・水田活用 イネのカメムシ対策 焼き肉のタレ7500倍で寄ってこない 2023-10-13 北海道・松田清隆 近年はカメムシが異常発生することもあり、それらの吸汁による斑点米(吸汁した跡が残った米)は、食味には影響しないとはいっても困ったものです。農文協が運営する農業情報サイト「ルーラル電子図書館」で人気だった現代農業の過去記事より、すぐに実践できる情報を公開します。この記事は、現代農業2018年6月号の「困った病害虫相談室」カメムシ対策コーナーに掲載されたものです。 散布の様子。農薬ではないので半袖など軽装でよい 北海道深川の米農家に生を受け、米づくりに携わり、今年で50年になります。米は日本人の主食。毎日3度食べます。体が求めない化学合成物質を摂取する機会も当然他の食材より多くなりますから、極力農薬を使用しない栽培に取り組んできました。 光合成細菌を培養して土をつくり、化成肥料を減らし、「多収」ではなく病気や虫の食害に耐える「健康なイネ」の姿をめざしました。しかしカメムシの食害については効果が薄いと感じていました。 酵素や香辛料、植物油で忌避 23年前、自然栽培研究会の主宰者である斉藤正明さん(千葉県)との交流が始まり、「食品防除の方法もある」と教えられました。 そこでカメムシの忌避剤として使い始めたのが、焼き肉のタレです。タレに含まれる酵素や香辛料、植物油脂などがカメムシよけになるようです。これを7500倍に水で希釈し、10aあたり25L散布します。全面積14haに散布するのに、中ビン2本ほどで間に合います。散布直後から食害がなくなり、虫の姿も見えなくなります。 散布時期は…… この続きは2018年6月号または「ルーラル電子図書館」でご覧ください *月刊『現代農業』2018年6月号(原題:イネのカメムシ その2 焼き肉のタレ7500倍で寄ってこない)より。情報は掲載時のものです。 「ルーラル図書館だより」の他の記事を読む イネ大事典(3分冊函入・分売不可)農文協 編水稲は近年、農地の集積や合筆が進み、機械の大型化・汎用化も相まって、1経営体当たりの作付面積が増え、低コスト省力的な栽培技術による良食味多収が求められている。「お米をめぐる情勢が目まぐるしく変わる今だからこそ稲作の基礎・基本を学び直したい」という後継者・新規就農、「ますます集積する地域の水田を上手にまわすため、作業を省力して経費も節減したい」という担い手・大規模法人経営、「合理的な施肥によって多収し、食味向上、環境保全型などで、お米の付加価値を高めたい」という稲作名人・小規模直売経営の方にぜひ。 現代農業 2018年6月号農文協 編特集: 減農薬特集 今さら聞けない農薬の話 きほんのき Tags: カメムシ, 焼き肉のタレ