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〈宮城から〉酒粕で作る大人の蒸しパン

 市販のホットケーキミックスと酒粕を使った大人の蒸しパンの作り方を涌谷町の武田幸子さんに教えてもらいました。

 ホットケーキミックス二〇〇gに湯飲み一杯弱の酒粕を加え、少量の水を入れてトロトロになるまで混ぜます。これを紙製のケーキカップに流し入れ、蒸し器で一〇分ほど蒸し、箸を刺して生地が付かなければ完成です。

 酒粕の香りがほどよく、独特の苦みもあるので大人たちからは大評判。じつは酒粕に知り合いのドブロク名人の搾り粕を使っているので、なおさら香りがよいそうです。

 幸子さんが子供のころ、近くを流れる川の中州にはドブロクを仕込んだ瓶がたくさん埋められていました。まだ仕込んだばかりの甘いドブロクはプチプチと発酵する音がします。カヤの茎をストロー代わりに、その甘い液を飲むのが至福のひと時だったとか。そのころの味をこの蒸しパンは思い出させてくれると嬉しそうに語っていました。


*月刊『現代農業』2015年1月号(原題「酒粕で作る大人の蒸しパン」)より。情報は発刊時のものになります。

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酒粕のおいしいレシピ

なかじ 著

造り酒屋の蔵人・なかじが教える、古くて新しい素材・酒粕を使ったレシピ集です。自然酒の蔵元「寺田本家」の蔵人ならではの、本当においしい酒粕の料理は、一度作れば酒粕にはまること間違いなし。ホワイトソース、ラー油、肉味噌醤などの発酵調味料にコロッケ、炒め物、漬物などのおかず、坦々麺、ラーメンにパスタ、チーズケーキ、クッキーなどのスイーツ、酒種パン、各地の郷土料理まで。酒粕の健康・美容効果、酒造りの歴史・文化まで網羅した酒粕本の決定版。