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田んぼの枕地にも縦穴 トラクタ装着式のオーガでラクラク排水改善

滋賀県野洲市・中道唯幸さん

 中道唯幸さんは、4年ほど前から田んぼでの穴掘り作業に夢中だ。2年前にはトラクタ装着式のオーガを購入し、秋~冬の間掘りまくっている(2020年12月)。といっても、趣味ではない。イネの生育改善というちゃんとした目的がある。

 砂が強い中道さんの田んぼだが、大型トラクタが入ることもあって、ひどい耕盤ができている。水が下にほとんど抜けないため、秋に圃場が乾かないだけでなく、還元状態となった土壌がイネの根に悪影響を与え、栽培管理や生育を妨げていた。

 サブソイラで弾丸暗渠を入れることで、田んぼ内部の排水性は改善し、イネの生育は見違えるほどよくなった。だが、田植え作業などを考えると、外周部分にサブソイラは入れられず、水が抜けにくいままだった。それを解決してくれたのが、オーガで掘る縦穴というわけだ。

オーガを装着したトラクタに乗る中道唯幸さん(62歳) (写真はすべて依田賢吾撮影)
サブソイラの2本の爪(弾丸暗渠用の穿孔器装着)を深さ50cmほど入れ、100馬力近いトラクタで引っ張る。土がカラカラに乾いていないと効果は薄い
サブソイラの2本の爪(弾丸暗渠用の穿孔器装着)を深さ50cmほど入れ、100馬力近いトラクタで引っ張る。土がカラカラに乾いていないと効果は薄い

圃場の内部では、枕地と平行に細かくサブソイラで弾丸暗渠を入れる。耕盤を破り水の縦浸透を促進することで、排水性やイネの生育が段違いによくなる(中道さんは畑作物は育てていない)。

作業後の圃場。弾丸暗渠は約2mおきと、とても細かく入れる。爪の位置は独自に調整し、田植え機の両輪が同時に溝にハマらない幅にしている
機械が旋回する圃場の枕地や四隅には、サブソイラで溝を作ることができない。ここでオーガが活躍する

この続きは2021年3月号または「ルーラル電子図書館」でご覧ください

*月刊『現代農業』2021年1月号(原題:トラクタ装着式のオーガでラクラク排水改善)より。情報は掲載時のものです。

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