栽培のコツ 稲作・水田活用 2021年 3月号 田んぼの枕地にも縦穴 トラクタ装着式のオーガでラクラク排水改善 2021-02-05 滋賀県野洲市・中道唯幸さん 中道唯幸さんは、4年ほど前から田んぼでの穴掘り作業に夢中だ。2年前にはトラクタ装着式のオーガを購入し、秋~冬の間掘りまくっている(2020年12月)。といっても、趣味ではない。イネの生育改善というちゃんとした目的がある。 砂が強い中道さんの田んぼだが、大型トラクタが入ることもあって、ひどい耕盤ができている。水が下にほとんど抜けないため、秋に圃場が乾かないだけでなく、還元状態となった土壌がイネの根に悪影響を与え、栽培管理や生育を妨げていた。 サブソイラで弾丸暗渠を入れることで、田んぼ内部の排水性は改善し、イネの生育は見違えるほどよくなった。だが、田植え作業などを考えると、外周部分にサブソイラは入れられず、水が抜けにくいままだった。それを解決してくれたのが、オーガで掘る縦穴というわけだ。 オーガを装着したトラクタに乗る中道唯幸さん(62歳) (写真はすべて依田賢吾撮影) サブソイラの2本の爪(弾丸暗渠用の穿孔器装着)を深さ50cmほど入れ、100馬力近いトラクタで引っ張る。土がカラカラに乾いていないと効果は薄い サブソイラの2本の爪(弾丸暗渠用の穿孔器装着)を深さ50cmほど入れ、100馬力近いトラクタで引っ張る。土がカラカラに乾いていないと効果は薄い 圃場の内部では、枕地と平行に細かくサブソイラで弾丸暗渠を入れる。耕盤を破り水の縦浸透を促進することで、排水性やイネの生育が段違いによくなる(中道さんは畑作物は育てていない)。 作業後の圃場。弾丸暗渠は約2mおきと、とても細かく入れる。爪の位置は独自に調整し、田植え機の両輪が同時に溝にハマらない幅にしている 機械が旋回する圃場の枕地や四隅には、サブソイラで溝を作ることができない。ここでオーガが活躍する この続きは2021年3月号または「ルーラル電子図書館」でご覧ください *月刊『現代農業』2021年1月号(原題:トラクタ装着式のオーガでラクラク排水改善)より。情報は掲載時のものです。 3月号の目次をみる 3月号を注文する 最新号から定期購読する 今月号のイチオシ記事 2021年3月号の試し読み 長野で流行中 手持ち式エンジンオーガで縦穴掘り 田んぼの枕地にも縦穴 トラクタ装着式のオーガでラクラク排水改善 新連載 サトちゃんのへの字稲作挑戦記 今月号のオススメ動画 3月号の読みどころに戻る 手持ち式エンジンオーガで縦穴掘り トラクタ装着式のオーガでラクラク排水改善 新連載 サトちゃんのへの字稲作挑戦記 今号のオススメ動画は画像をクリックするとルーラル電子図書館へ移動します。動画は公開より3ヶ月間無料でご覧いただけます。 農家が教える 農家の土木 農文協 編 道路、水路のちょっとした補修は自分でやった方が安い、早い、勝手がいい。農家の小さな土木工事基礎講座。コンクリートやバックホーの使い方から、コンクリ舗装や水路の水漏れ修理のやり方、田んぼの合筆まで収録。 農家が教える 軽トラ&バックホー 農文協 編 軽トラとバックホーの基本から選び方、作業がラクになる裏技、アイデア器具までを紹介。軽トラは積み下ろしをラクにする器具やぬかるみ脱出術、ロープワークなど。バックホーは操作方法や各種アタッチメントなど。 Tags: オーガ, 排水