焼く・蒸す・煮る 温キュウリ料理でむくみすっきり
東京・池田好子
むくみやすい夏こそ食べたい
「体のむくみにはキュウリを温めて食べるのがいいですよ」と教えてくれたのは、東京都清瀬市で漢方薬専門店を50年以上営む池田紅参堂の池田好子さん(84歳)。
水分とカリウムが豊富なキュウリは、薬膳料理では体の巡りをよくする野菜。むくみもすっきり改善されるという。
また、食べると体を冷やす食べ物ともされている。夏の暑さの下、農作業を終えた身体にはよさそうだが、最近は家では冷房のきいた部屋にいることも増えている。とくに農作業でくたびれたり、夏バテで体が弱ったりしているときは、キュウリで体を冷やし過ぎると、かえって巡りが悪くなることもあるそうだ。
好きな温め方で調理して
そんなときに、池田さんがおすすめしているのが温キュウリだ。焼く、蒸す、煮るなど温め方は何でもいい。温めてからいただくことで、体の冷え過ぎを防ぎ、キュウリがもつむくみとりの効果も十分に発揮される。
今回は実際に三つの温キュウリ料理を紹介してくれた。どの料理も、できるだけ太ったキュウリで作るとよいそうで、とり遅れたものもちょうどいい。「食べ方を変えながら、1日1食は温キュウリ料理を食べるといいですよ」とのこと。
◆焼きキュウリのゴマ味噌和え
焼きキュウリを薄切りにして、ゴマ味噌(ゴマ20gに味噌と酢を各大さじ1、砂糖小さじ1)に和える。
◆蒸しキュウリのあんかけ
キュウリを縦に切り、タネの部分をスプーンでかき出す。タネにツナ缶を加えてよく混ぜ、具を作る。キュウリに片栗粉を少々まぶしてから具を再度詰め戻して、蒸し器で10分ほど蒸す(あるいはラップをかけて電子レンジで5分ほど温める)。あん(だし汁150ml、醤油と酒とみりんを各小さじ1に、片栗粉小さじ1でとろみをつける)をかけていただく。
◆キュウリと根菜のスープ(四物湯入り)
ニンジンやダイコンなど好きな野菜に、ショウガとニンニクの薄切り、鶏肉を加えて煮る。材料に火が通ったら最後にキュウリを加える。鶏ガラスープ、塩コショウで味付けして完成。このままでもおいしいが、さらに漢方薬の四物湯(トウキ、センキュウ、シャクヤク、ジオウ)の煎じ液も加えると、夏バテなど疲労回復にもぴったりのスープになる。
*月刊『現代農業』2021年7月号(原題:健康食 温キュウリ料理でむくみすっきり)より。情報は掲載時のものです。