受け継がれる農家技術
徳島のブドウ農家・宮田昌孝さんが『現代農業』2013年7月号で発表後、各地に広がった「宮田式これっきり摘粒」。本来、熟練の判断と数回の手直しが必要な摘粒が、宮田式なら1回で済む。日々ブドウの生育を記録してきた宮田さんの観察眼から生まれた、農家ならではの技術だ。
宮田さんは花のつき方の法則に着目し、摘粒をルール化。あらかじめ花穂を4段12車に整形し、決めた位置の果粒以外をすべて取り除けば、粒揃い・粒張りバツグンの房に仕上がる。23年、宮田さんから農園を継いだ新米農家の里美さん(宮田さんの息子の妻)も、この摘粒法を1年で習得。目下、大車輪の活躍を見せている。
動画と合わせて体感的に学べる
そんな宮田式をゼロから学べる本が、この秋、農文協から発刊される(主な内容は下)。最大のウリは、ここでしか見られない解説動画が付くこと。パート2では、里美さんがシャインマスカットの摘粒を実演し、続けて宮田さんがしくみを深掘り解説。動画と併せて読めば、これっきり摘粒の手順を体感的に学べるはずだ。
パート3では、これっきり摘粒の実践農家へのアンケートをもとに、つまずきどころや疑問をQ&A形式で紹介。上手に実止まりさせるコツ、これっきり摘粒のベストなタイミング、奇形花穂への対処法など、現場の悩みについて宮田さんに答えていただいた。未開花症対策のヒントも探れそうだ。
もちろん、高品質のブドウづくりには施肥や防除、かん水などの管理作業も欠かせない。パート4では、ブドウ一筋65年の宮田さんが、綿密な観察と実験から導き出した作業の極意を紹介。宮田流の工夫が次々登場する。
予告動画をチェック
主な内容
パート1 摘粒革命!これっきり摘粒の魅力
・粒の大きさ、揃いもバツグン
・摘粒は1回きり、ラクでカンタン
・目標は30粒、600gの房
パート2 完全攻略 これっきり摘粒のやり方
・花穂整形は房尻を「4段12車」だけ残す
・摘粒は4段12車を30粒に ほか
パート3 もっと知りたい これっきり摘粒
・Q&A 素朴な疑問とつまずきどころ
・これっきり摘粒の取り入れ方――実践者の声
パート4 宮田流ブドウつくりの実際
・樹一生の屋台骨づくり
・生育記録で管理の適期を知る
・ジベレリン処理を一発で決める
・積極かん水で裂果を防ぐ
・異常気象に備える施肥管理のコツ ほか
動画でよくわかる ブドウのこれっきり摘粒
1回で粒揃い・粒張りバツグンの房に
宮田昌孝 著
農文協 編
2026年11月25日発売
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