〈岩手から〉トラクタにもトラックにも鏡もち、一年分の感謝の気持ち

葛巻町の酪農家、山本紀子さんは、正月の鏡もちを床の間や玄関や神棚だけでなく、三台のトラクタと一台の大型トラックにも供えます。その分、もちをたくさん搗かなければなりませんが、お孫さんたちに手伝ってもらって、ワイワイ楽しくやっています。
トラクタは鼻先のボンネットの上に、トラックは運転席のダッシュボードに供えます。鏡もちを置くと胸の前で手を合わせ、「今年もありがとうございました。来年もよろしくお願いします」と心の中で唱える山本さん。山本家の年末恒例の行事です。
もちは、鏡開きまで供えておくとネズミに食べられてしまうので、それよりも先にお雑煮にして食べるそうです。
*月刊「現代農業」2016年1月号(原題「トラクタにもトラックにも鏡もち、一年分の感謝の気持ち」より。情報は掲載時のものです。