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(宮城から)セリのカモ害に、カーンカーンとししおどし

セリのカモ害にししおどし

 涌谷町で6aのセリを栽培する戸沢功さんは、冬のカモ害に頭を悩ませていました。カモもセリの根が美味しいことを知っているのですね。収穫直前にやってきて水中に潜り、根っこごと食べてしまいます。張った水が凍らないよう、地下水をかけ流しにしているので、カモにとっても都合がいい。

 なんとか撃退しようと、センサー式ライトなどを試してみても、すぐに慣れてしまい、またもや「グワグワ」と……。試行錯誤した結果、裏山の竹を活用した、お手製の「ししおどし」が効果テキメンでした。

 材料は、約60cmの長さに切った竹。中心から少し前よりの位置に穴をあけ、鉄棒を通したら、イボ竹支柱にU字に付けた番線に載せるだけ。カモが来る夕方~朝の間に、水口に設置しておきます。戸沢さんは鉄の歩み板を叩き石にしていて、かん高く響く音が定期的に鳴り続けます。

 このししおどしを一つ設置しただけですが、昨シーズンはカモはまったく来ませんでした。「そのうちカモも慣れるだろうから、気は抜けません」と戸沢さんは言いますが、鳥害に悩むみなさん、作目問わずぜひ試してみてはいかがでしょうか。

*月刊『現代農業』2022年2月号(原題:セリのカモ害に、カーンカーンとししおどし)より。情報は掲載時のものです。