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〈光合成細菌の殖やし方〉温泉水とえひめAIで爆速培養

岐阜・大矢裕香子

環境がよければ光合成細菌はどんどん殖える。自分で殖やせば安くすむ

ALA資材の代わりに

 岐阜県の田舎で園芸を楽しむ一介のものです。過信も不信もしないをモットーに、使う肥料や活力剤、菌液など、その効果のほどを検証することが好きです。

 1年前までアパート暮らしをしており、日当たりの限られたベランダで植物を育てていました。そこで、日陰でもよく育つと謳われているALA(5-アミノレブリン酸)入りの液肥を愛用していました。ところが、その商品が生産終了となってしまい、代替品を探しているタイミングで「光合成細菌という菌がALAをつくり出す」ことを、図書館の本で知りました。

 加えて、光合成細菌はインドール酢酸(オーキシン)という根の生長を助けるホルモンをつくり出し、さらに菌自身が放線菌のエサにもなることを知りました。

 バイオスティミュラントにも興味があり、どれほど効果があるのか実際に確かめたいと思ったため、光合成細菌を使い始めました。

温泉水+市販のエサで培養

どれも種菌の液を半分、もう半分が各種水で薄めたエサ。同じ市販のエサで比べると、温泉水を使ったものがダントツだった。

水道水を温泉水に替えたら

 もともとの培養レシピは、種菌と水で薄めた市販のエサを半分ずつ入れる正攻法。2週間〜1カ月で色が濃くなりました。

 寒くなる前にストックをつくらねば!と、せっせとペットボトルで仕込んでいたある日、知り合いが家に来訪。彼女は「この温泉で湯豆腐を作るとおいしいよ」と、わざわざ飲泉場で汲んできてくれました。

 嗅いでみると、ツンと硫黄の香りがします。そこでふと、「光合成細菌は硫化水素をエサにする。それなら、温泉水もエサになるんじゃないか」と、ひらめきました。正攻法の水道水を温泉水に替えてみたところ――培養を始めて1週間もすると、・・・

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2022年9月号

DVDブック えひめAIの作り方・使い方

農文協 編

材料はすべて食品。納豆・ヨーグルト・イースト・砂糖から、誰でも簡単に手作りできる発酵液。中には微生物や酵素がいっぱい。田畑では「病害虫が減って農薬も減って、野菜がおいしくなる」「土着微生物が殖えて土がふかふかになった」と農家に好評。台所やトイレやペットのニオイ消し、油でギトギトの換気扇掃除、お肌つるつるになる入浴剤、川や配水管の浄化など、暮らし場面でも大活躍。月刊「現代農業」の特選記事に、新しい取材記事も加えて再編集。付属DVDでは「超簡単!24時間製造法」や、農家の使いこなし術をたっぷり収録。DVD50分付き。